▶ブロスジャパン浜田さんと青山にて1/2

Bros Japan 浜田さん

100年前も100年後も
カッコイイと思える「作品」を

こんにちは。体育会系ライターaiaiです。
前回USHさんの新作を探るために潜入したdesigner's glasses2010。

色々な心をくすぐるメガネ&デザイナーさんと出会え、
この会場は話題の宝庫でした。


中でもUSHの外山さんがオススメ!とご紹介してくれたのは、
「BJ Classic Collection」をうち出していた「ブロスジャパン」さん。

会場をひと周りした時にごっつい彫刻(近くで見るととても細かく繊細!)や
和柄がキュートなメガネにトキメキ、
実は、外山さんがご紹介してくれる前から
ちょっと気になっていたのです。

クラシカルなデザインに伝統的な和模様。
「かっこいい、かわいい、斬新!」

軽い気持ちで手にとってみたメガネは、
鯖江の漆職人とのコラボレーション作品でした。

沈金師が1本、1本手作業で彫りを入れ、沈金しているものと、
蒔絵職人が蒔絵筆で描いた文様に
金、銀粉などを蒔きつけたものだったのです!

この大量生産の時代に、古き良き伝統技術を取り入れ
1本、1本手作りしているなんて・・・!なんかいいお話が聞けそうな予感。

すっかりハマり、日を改めてブロスジャパンの
代表兼デザイナーの浜田謙さんにお話を伺ってきました。

流行に左右されない、自分がカッコイイと思うものを作る

関西出身で、メガネの産地、鯖江在住の浜田さん。

「いやぁ僕なんてメガネ業界では新参者やし、
 えらそうに語れることなんて、そんなにないですよ~」
とご謙遜気味。でも、

「自分がカッコイイと思うものを作って、
みなさんに伝えているだけなんです」
 

の言葉に、確かな自信と誇りを感じました。

ずは、浜田さんのこだわりメガネができるまでの
背景をお聞きしてみます。
以前は大手食品メーカーで商品開発に関わっていたと伺っていますが・・・。

「食品メーカー時代は、売上や生産量はとてつもなく大きなものでした。
効率よく安いものを大量生産していくのは、
工場の生産性としては進化してきたのですが、
本物のモノ作りの考え方としては退化している気がして・・・。
モノ作りの原点に返って、1つひとつ厳選した
日本でいちばんいいモノを作りたいと思ったんです。

義父がメガネメーカーを経営していたこともあり、
自分が納得できるモノを、
しっかり作って、お客さんに伝えるブランディングを目指して
会社を立ち上げました。

ビジネスで利益を生み出そう!というより、
物語りのある“作品”を世に広めたい!という気持ちでやっています」

そんなモノ作りへの熱い思いを聞くと、浜田さんオリジナルの
「BJ Classic Collection」が誕生するまでのお話が気になります。

世界最古のメガネメーカー「アメリカンオプティカル」の販売から、
会社がスタートしているようですが・・・。

「180年の歴史を持つアメリカンオプティカルの日本独占販売権を取得して、鯖江に拠点を設けて世界に発信していったのがBJの歴史の始まりです。

アメリカンオプティカルは、米軍のパイロットグラスが有名で、アポロ11号が月面着陸した時に乗務員達が使っていたり、映画「トップガン」で使われたり、「タクシードライバー」でロバートデニーロが掛けていたりと、みなさんも知らず知らずのうちに目にしているはずですよ!

ジョニーデップも愛用していて、日本では松田優作さんがかけて有名になったかな。こんなモデル(FGオリジナルパイロット)、なんやけど」

おぉシブイ。クラシックだけど、ロッキンなスタイルにも合いそう。

それにしても、これだけの歴史と知名度のある販売権を手に入れて
、さらにオリジナルブランドを目指したとは・・・。

「アメリカンオプティカル」の古いメガネはカッコイイけれど、ライセンスだけに頼らず、自分のオリジナルや、顔の彫りの浅い日本人に合うメガネを作りたいと思って、「BJ Classic Collection」を立ち上げました。「アメリカンオプティカル」の代理店として今も販売はしています。

自分のブランドでは、100人中100人がカッコイイと思うものよりも、1,000人に1人が形見にしたい!と思えるようなメガネを作っています」


なるほど。よーく、コンセプトがわかりました。
ではでは、その「作品」たちをご紹介いただきましょう。

すると、浜田さんメガネの入った箱から1本を取り出し、
「これの香り、嗅いでみて」
とビニール袋に入っている状態で渡してくれたP-501 C-1。
こんなモデル。

顔を近づけてみます。

わぁ、懐かしい香り!
昔のタンスのような?心が和む感じ。これは何の香り?

「これはセルロイドの匂い。鯖江の数少ないセルロイド眼鏡職人が手作業で作っているメガネです。セルロイドは丈夫で変形しにくく、ずっと使い込んでいると光沢も出てきてメガネに向いている素材なんです」

でも、最近はアセテートが主流ですよね?

「セルロイドは固いから、手作業にものすごい時間と技術が必要なんです。セルロイドの強度に合わせてヒンジ(フロントとテンプルをつなぐ部分)は7枚か5枚を使って、昔ながらのカシメで固定しています」

カシメですか??

「よくメガネの端っこに小さい丸2つ模様で入っているけど、あれは「飾り」でしょう。このメガネはちゃんと穴を空けて金具を入れて叩いてつぶして、止めているんですよ。」

そこまでやっていたんですね!
そりゃぁ、大量生産できないわけですね。

「時代に逆行した作り方のようですが、イイものはイイってわかるでしょう。わかってくれる人はちゃんといるんです。こんなメガネが欲しかったと言われると、世の中捨てたもんやないと思いますね」

ここまでやるからにはさぞかしお高いんじゃ・・・と思いきや、

これで25,200円!

職人さんが手間ヒマかけて愛情を込めた作品ですからね、
お話を聞いていると逆に安いんじゃないかな・・・と思ってしまいました。

うーん、1つひとつのメガネに物語りがあるものですね。
丁寧なモノ作り。とても勉強になりました。
もっといろんな作品を見てみたい!みなさんもそう、思ったでしょう?
次回は、展示会でもお披露目していた新作をどどーんと紹介しちゃいますよ!

(取材&テキスト/山口愛愛)  

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